言葉数の少なかったおばあちゃん
こんばんは。
今日も一日お疲れ様でした
デイサービス近江です。
デイサービス近江には、下は70代
上は90代と幅広い層の利用者さんが
毎日、来所されています。
今日はその中のお一人である95歳のおばあちゃんについてのお話です。
その方は、若い頃に旦那さんを戦争で亡くし20歳から女一人でこの世を渡り歩いて来られました。今のように男性も女性も社会に出られる世の中では当然なく大変な苦労をされて今のお年まで元気で過ごされています。きっと、私達では計り知れないようなご経験もされて来た事でしょう。
そんな、おばあちゃんとお会いしたのは一年程前です。最初は週に一回のご利用で、なかなか周りに馴染めず、私達職員にもあまりお話をされたり笑顔も見せられる事はありませんでした。
それでも、私達はそんな、おばあちゃんに笑顔を見せて欲しい。 楽しんで欲しい。 デイサービス近江を自分の居場所だと思って欲しい。
そんな思いで、日々の会話やレクリエーションに励んでおりました。
月日が経つうちに、だんだんとデイサービス近江や他の利用者さん、職員にも慣れて来られ、認知症がありながらも名前と顔も一致するようになって来られました。週に一回だったご利用も週に3回になり、送迎の際にも今までなら家の中で待ち「今日行く日なん?」と言っておられたおばあちゃんも、今では窓から送迎車が来るのを心待ちにし「今日も行けるのか。ありがとう。ここが楽しみや。」と、言ってくれるようになりました。
当然、施設内でも活発になり他の利用者さんと笑いながらお話をされたり、レクリエーションに全力で取り組まれる姿が目立ちます。
周りに知り合いがいない為、何事にも億劫になってしまい、笑顔や喜びを忘れかけていたおばあちゃんにもう一度そういう感情になって貰えて私達も本当に嬉しく思っております。綺麗事と言われればそれまでですが、私はこういう感情の変化やその人の人生を少しでも彩れた幸せはお金では買えない幸せであると、介護をしていていつも、思わせて頂いております。
明日もそんなおばあちゃんが来られる日
明日はどんな場面に出逢えるのか。
とても、楽しみです。
